タミフルを途中でやめてエライ目にあった話④
今回インフルエンザB型で家族全滅した我が家では、全員にタミフルを処方してもらいました。
そのときに私がタミフルの服用を途中でやめてしまい、エライ目にあったという四コマ漫画③の続きです。ここでちょっとタミフルの基礎知識
【インフルエンザ罹患時の異常行動の原因】
①熱性せん妄(熱せん妄)
②脳炎・脳症
③タミフルの副作用
※熱性せん妄は通常心配いらないものですが、長い時間続いたり意識障害が強まるときは脳炎・脳症の疑いもある。
※タミフルの添付文書には「精神・神経症状(妄想、せん妄、けいれん、嗜眠)が現れることがある」と記載。(ただし頻度は不明)
【タミフル使用の経緯】
・2001年2月 日本でタミフル発売
・2007年以降、10代未成年での使用を原則中止に
(異常行動は脳炎・脳症でもみられる症状のため、タミフルの副作用とは言い切れないとしていたが、脳炎・脳症の少ない10代未成年でも異常行動がみられたことから)
・2018年5月、10代未成年での使用原則中止が解除
(「タミフルと異常行動の因果関係は分からず、服用の有無や薬の種類で異常行動の発生に大きな差はない」と判断したことから)
▶2007年から10年以上の年月を経て、10代未成年でのタミフル使用が復活したが異常行動との因果関係は不明なまま。
また、インフルエンザに罹った子どもの異常行動の報告は続いている。
薬の服用の有無にかかわらず、できるだけ目を離さないように保護者に注意喚起を続けていく方針は変わらない。
【タミフルは脳内移行するのか?】
以前から「タミフルは、インフルエンザ感染時に血液脳関門が障害を受け、脳組織内に高濃度に移行する。」という仮説があった。この仮説に基づき、タミフルが脳内で悪さをしているとも考えられていた。しかし、転落死したインフルエンザ患者(13才:男子)の脳組織でのタミフルの血中濃度を測定した結果によると、タミフルは、血液、肺、肝臓では検出さたたが脳からはほとんど検出されず、タミフルが脳内移行するという仮説は否定的に考えられるようになった。
現時点では、通常の治療量では脳に対する影響はないものと考えられている。
独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、血中の異物や薬物から脳を守る機能は個体の成熟とともに発達し、幼少期には脳に取り込まれやすい薬物が存在することを世界で初めて霊長類(アカゲザル)で確認。
タミフルについて同様に解析したところ、やはり幼少期のサルでは成熟したサルよりも約1.3倍速く脳へ取り込まれることが分かった。この結果は、年齢による副作用の現れ方の違いに、脳内移行性の差が関わっている可能性を示している。
では漫画の続きをどうぞ!
次回さいごのまとめです!!